写真は「えの宮公園」の入口にある「多家神社裏参道入口」の看板。
「多家神社」と書いて「えのみや」と読むわけではない*1。
古事記に「多祁理宮(たけりのみや)」、日本書紀には「埃宮」に神武天皇が御逗留したとある。
検索してみると、「多家神社」を正式名として「えのみや」を一般的な通称(親称)という理解が多い。「延喜式」に「多家神社」とあることが権威付ける。*2。
「えのみや」が通称として親しまれていることは、前掲の公園の名やバス停の名「府中えのみや」などが代表例である。よって「埃」の字が親しまれていないことも分かる。
なお、次のような誤字の例を示しつつ、「埃」の誤字の例を見かけないことを併せると、「埃宮」と漢字で書くときの多少の緊張を感じないこともない。
多郁理宮(たけりのみや)に7年おられた」とあります。多郁理宮とは、今の埃宮のことで多家神社のことです。
見聞録「多家神社」〜CityDO! 広島県広島エリア〜
- 参考
- 『日本歴史地名大系35 広島県の地名』平凡社
- 町の記紀伝承 http://www.town.fuchu.hiroshima.jp/fuchu/gaiyo/densho1.htm
- 延喜式神名帳 山陽道 安藝國aki http://kamnavi.jp/en/aki.htm
- 見聞録「多家神社」〜CityDO! 広島県広島エリア〜 http://www.citydo.com/prf/hiroshima/area_hiroshima/kenbun/discover/fuchu001.html