環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

「甦る広島の遺跡」5 西条駅近辺

山陽本線西条駅あたりは、山陽道の宿場町としての長い歴史があって、「四日市」の宿場名は天正15年*1の秀吉滞在に遡る。
駅の正面に、「四日市宿の今むかし」という説明板とともに「国際ロータリー創立100周年記念 西國街道四日市」のプレートが設置されている。波磔のくっきりした隷書(の部分だけではないだろうけど)の揮毫は「廣嶋大學學長 西條ロータリークラブ會員 牟田泰三 書」とある。

駅のロータリーの南、線路と並行するように近世の山陽道が通っていて、街道沿いに醸造場が集まっている。
街道沿いの「四日市宿」とその周囲をあわせて「四日市次郎丸*2村」。その北東部、安芸国分寺周辺は「吉行*3村」、その南には「土与丸*4村」、さらに南には「助実*5村」と位置していて、黒瀬川北部のこれら四ヶ村は近世初期までは「寺町村」だった。
現在街中に残る街道は近世初期に付け替えられたもので、それまでは今の西条駅を横切るように北西から南東の道を通っていたとされる。

*1:1587年

*2:よっかいちじろうまる

*3:よしゆき

*4:どよまる

*5:すけざね