環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

表勝木・前勝木

国道191号の通る「遠坂*1峠」の東西の広い地域が「可部町勝木*2」で旧「勝木村」に相当する。そのうちの大毛寺川周辺は「亀山」八丁目・九丁目になり、峠の南部*3は住宅団地になって「亀山西」一丁目・二丁目になっている。

峠の東側、大毛寺川が北の「綾ケ谷」から流れて東の「大毛寺」へと湾曲する一帯が「表勝木」と呼ばれ、峠の西側の「行森」などとともに勝木の中の地域区分として用いられた。東の可部方面に近い方が村の入口にあたり「表」と見なされる。


なので、大毛寺川を南西に見おろす神社は「表勝木八幡神社*4で、その説明板にも引かれているように「前勝木」でもある。


峠の東を流れるのが「行森川」であるのに対して、現「大毛寺川」は「前勝木川」と書かれていた。

一、川  三筋
 大田川 (略)
 行森川 (略)
 前勝木川  上綾ヶ谷村堺中山ヨリ移当村ノ内十八丁流下大毛寺村堺永田ニ而同村エ移申候
勝木村「国郡志御用につき下調べ書出帳」*5

ただし、同書の「橋」の部には「大畑川」が用いられている。

*1:恵坂とも。 http://d.hatena.ne.jp/kanototori/20090715/1247673311参照

*2:かつぎ

*3:上写真の遠方

*4:境内の鐘では単に「勝木」

*5:『文政二年 高宮郡 国郡志御用につき下調べ書出帳』可部郷土史研究会.1994