環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

玉垣の「敬立」

「奉納」「寄進」「建立」するなど、何種類かの言葉で石造物を設置した人や年月日を刻み込む。そのうちのひとつが「敬立」。現代のものでは少なそうな単語。


旧竹原下市村の中心地の本町に、イチョウの木が目印の住吉神社があり、そこの境内を取り巻く玉垣に「文政八乙酉十月吉日谷直五郎敬立」とある。

一本一本に屋号のある名前がずらりとならび、それぞれを表す印が上部にある。取り巻く全体が文政のものではなく、昭和七年のものには「み」をまるで囲んだ印が並んでいる。