環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

城山とその境界

造成された城山の区画の一部に整備された墓地。坂道から見上げるような墓地の入口に区画整理事業の竣功記念碑がある。平成元年の建立。

施行区域 五日市町大字五日市字城山地毛 大字保井田字扇面石飛茶臼山西 大字倉重字向山山根原 五日市町折出
  以上の一部

と、三つの大字と多数の小字名*1が刻まれている。これらが整理されて現在の「城山一丁目・二丁目」の区域となる。

三つの大字は遡れば五日市町以前の村の中の大字であり、近世の村の単位に相当する。
丘陵東側の「保井田」(八幡村の大字)、西側の「倉重」(観音村の大字)、丘陵先端および麓の「五日市」(五海市村の大字)。
なので、城山には狭い意味での「五日市」の北端が食い込んでいて、五日市村の『国郡志御用ニ付下調書出帳』*2にある「池田」の「古城跡」は、現在の城山中学校東隣の「池田城跡」として知られる。その麓の小字「地毛」は同書に「志゛け」の表記であらわれる。


遺跡分布地図 O-5 : ひろしま昔探検ネット 遺跡分布地図 O-5 : ひろしま昔探検ネット 遺跡分布地図 O-5 : ひろしま昔探検ネット
その分布図内に「池田城跡」へのリンクがあるが、保井田の「茶臼山城跡」のリンク先はなぜか安芸区矢野の茶臼山城の紹介になっている。

*1:実際は「城山・地毛」のように小さく中黒点がついている

*2:五日市町史下巻資料』所収