環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

社叢の名札

以前開催された紙屋町シャレオの古本まつりで、昭和57年発行の『佐東町社寺林の樹木名札について』という冊子を見かけたので、いずれ参照することもあるだろうと思って購入。

発行時はすでに広島市の一部ではあるけれど、旧町名「佐東町」が安佐南区の「八木」「緑井」「川内」に冠せられて通用していた時代。
細野神社や毘沙門天などの、ある程度の広さの境内をもつ神社にある樹木名を周知するための名札が設置された。

名札は社寺林という森厳な環境とよく調和する格調高いものであること、樹木を損傷しないこと、そして後のちの管理が容易で、かつ耐久性があること

といった条件から、アボック社製作の樹名板が選ばれた。野球盤ではない。同社の沿革によると、本社が鎌倉に移転してから二〜三年後のころのこと。
Aboc - アボック社 - 沿革 Aboc - アボック社 - 沿革 Aboc - アボック社 - 沿革


細野神社では石段に入ってすぐの「シロダモ」や、手水鉢近くの「タブノキ」などに取り付けられている。境内の樹木にどれでもというわけではなく、「参道や遊歩道から見える範囲にとどめており、さらに樹種1種に1枚を原則にしてきた」という方針があった。