環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

いくつかの塚

八ツ塚といい三ツ城といい二子塚という、墳丘がいくつもまとまった場所では数量を特徴とした一つの呼び名が定着する。

web検索するだけでも「一ツ塚」から「九ツ塚」までどの数も存在する。地名のみの場合もあれば古墳名もあり、中世近世の墓所や一里塚もありで、指し示す実体は様々。

その呼び名の数量は、古墳群の実際の墳丘の数よりは少ない数が把握されていた呼び名であったり、実数の意味ではなく数多くあることの例えとしての八・九・十・百・千であったりする。古戦場の塚の数詞は激しさの表現で膨らむ。


「三ツ城」のように一号古墳から三号古墳のことを直接示さない呼び名ではあっても、墳丘の作る地形が起伏の数量を意識させて後世の命名につながるのだろう。