環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

航路から見た両岸

小用〜宇品や呉〜宇品の高速船やフェリーは江田島を西に、呉市を東に見る広島湾内を通る。


小用では港近くの造船所の設備が目立ち、呉市の天応や小屋浦は工場建屋やポートピアの公園などの海岸の施設のほか、背後の険しい山の肌が目立つ。


阿川弘之のエッセイ集

所収の「瀬戸内海縦断の旅」(昭和27年)に宇品松山間の連絡船から見た景色が書かれていて、宇品・吉浦・鍋(呉)・音戸へと南下していく。吉浦の手前で江田島が目に入る。

江田島の海岸に、何か英軍の軍需物資が集積してあるらしく、処々に、「二〇〇米以内航行禁止」の札が立っているのが、瀬戸内海の昼寝の夢を乱しているくらいのものである。