環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

目印の樹

物産としての木より記念物としての樹の方が記憶されやすくて写してもらいやすい。

 

前項と同じく吉田村の「下調書出帳」に、「古跡」として挙げられているのは毛利元就墓所を筆頭とする古墓がほとんど。

御塚標樹

 此御霊木はハリイフキとて世に数少き名樹之由申伝候(略)近年立枯に相成可惜之至に御座候

墓標として建てられた各種の石造物が(拝む対象としては)本体で、周りの灯篭や囲いや植え込み・土壇などのは後から加わったり変えられたりと、元のままではないという了解のうえで訪れることになる。

埋葬当初から植えられていた樹木となると、それ自体枯れても記録に残され、さらには保存される。説明板の年譜にも元就公墓所にハリイブキが植えられたことが見えている。