環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

二方と三方の道しるべ

郡山城跡のルートの各分岐点に置かれた石柱の道しるべは、跡から置かれた立て札型の道しるべと並んでいる所もある。 向かって右手が満願寺跡、左が本丸、元来た道は郡山公園。三本の矢を矢印にした立て札は三方向の距離も示す。 それより古い石柱は「満願寺…

片面で左右の道しるべ

毛利元就墓所の近くにある嘯岳禅師の墓の手前には、右手の道が墓に通じ左の道が「郡山登山道」と示す道しるべの石柱がある。*1 先に見た本丸手前で「おはか所下り口」の石柱も、その側面には「左 釣井だん 右 本丸」という道の分岐点の案内になっている。 *1…

墓所経由

遠回りではあっても、西にある毛利元就墓所などを巡ってから本丸へ向かう場合、墓所と本丸の距離は800メートル。きりのよい位置に石柱を置いたのだろうか。 本丸に登りつめて、下りる段になってから見かける石柱には「おはか所 下り口」と刻まれた道しるべが…

本丸までの距離

郡山城跡の最奥部の本丸が最高所ということで、城巡りにしても山登りにしても最も基本的な目的地には違いない。 登山道のところどころに置かれている石柱が本丸への距離を示す。郡山公園方面から少し進んだあたりで「本丸へ五〇〇米」。 だんだん近づいてい…

郡山城跡のベンチ

吉田の郡山城跡の場合、麓の見晴らしは南中腹の郡山公園展望台に任せて、山頂付近の主郭群へ向かう山道はひたすら林立する杉木立。 広めの空間は二ノ丸で、説明板の近くで腰掛けると背後の高まりが本丸跡。本丸に登りつめるとベンチもなく、とくに平坦でもな…

神辺城のベンチ

神辺城跡を歩いたときは草が生い茂っていて、城跡を見るというより単に山道を通り過ぎたような動線だった。鬱蒼とした本丸。 見晴らしの良かったのは、駅に近いほうの斜面の観音像あたり*1で、ベンチのある二の丸跡のあたりからは、木々の間から市街地が少し…

亀居城跡のベンチ

大竹市の亀居城跡(亀居公園)は海に近い小山なので、山頂部の石垣上からの見晴らしがいい。柵がしっかりと石垣の上を囲んでいて安全。 けれど天守台の上に座るところは見当たらず(たぶん)。その下の段、石垣を巡る園路には点々と平たいベンチが用意されて…

普通のベンチ

それら、山頂部付近の見晴らしの良い郭跡と異なり、すぐ下の周囲をめぐる郭群からは、遠くの山も見通せない。*1 でも門跡や礎石建物跡など、城跡を見にきた人にとってはただ通過するだけの平坦面しではないので、腰掛けて内側を眺める場所も欲しい。あるいは…

やや低い本丸

最高所の本丸は北西に突き出た部分が低い段になっている。 見上げると掘立柱遺構を示す杭が一応見えるくらいの高低差。 上段と下段が石積みで区切られたのは築城当初からではないという説明板がある。

木製ベンチ

「この木製ベンチは ひろしまの森づくり事業により 製作したものです」というプレートが脚についている。 曲輪の真ん中は建物跡で、ベンチを置くとしたらその周りになるので、本丸の内側を向いて座るか、外側を向いて遠くを見るか。

遺構の中の方位盤

二棟あるうちの東側の掘立柱建物跡の中には東西南北を示した方位盤が設置されている。 駐車場が北の麓で、回り込みながら登るので山頂での方角がよく分からなかったりするが、遠くの山を示したパノラマとこの方位盤でだいたい把握できる。

最高所の建物跡

本丸最高所には二ヶ所の掘立柱建物跡が見つかっているので、柱の位置を示す杭と説明板がある。推定は「見張り所」で、それ以上の詳細は想像にとどめる環境。 説明文中の冒頭がなぜか埋めて削除されている。

散策案内図の大きさ

そのさらに手前の、駐車場に設置してある「小倉山城跡歴史公園散策案内図」はさらに大きい。 本丸中心の山頂部だけでなく、南側のしょうぶ園を通る道も散策路に含まれるので地図の範囲が広い。 その分、余白となる左上に本丸周辺の遺構の写真も掲載できる。

小倉山城跡の説明板

サイズは違ってもデザインは同じ。黒い台と赤いタイトルの帯。 麓の北側登り口では大きめの石碑と説明板が迎える。史跡整備後のくっきり見える曲輪跡の空撮写真が左半分にある。

城跡から遠くまで

北広島町の小倉山城跡は曲輪が整備されて登りやすい。 山頂の本丸跡まで登りつめると、そこから遠望できる山々の案内図がある。曲輪の平坦な遺構を邪魔しない程度な、小さなパノラマ。

横長の景色

ゴンドラからの上下に流れる景色に対して、山の上からの景色は左右を見渡すパノラマを売りにする。 展望台によくある、その位置から山や町がどこのあたりにあるかを示す案内図。絵であったり写真であったりする中に文字が散りばめられる。 案内図の通りに見…

ロープウェイから見えるもの

山の上からの眺望と、その途中のロープウェイからの景色にあまり差はないとしても、 だんだん高く上がっていく動きの中でずっと見えている湖と、上の方でだんだん近づいてくるバンジージャンプの台とでは、両方がおさまった写真の方をどちらかといえば撮りた…

ロープウェイと稜線

並べるには規模が違いすぎるけれど、 岩国城模擬天守とロープウェイ山上駅が稜線上にポツンとある城山では、麓に向かって斜めに降りるロープウェイの連なりがそれより目立ってはいけないように見える。 クイーンズタウンを見下ろす山上に通じるskylineゴンド…

眺望の形容

そういうふうに、山の中の豊かな自然の形容が宣伝文句になるとともに、山の上からの、あるいはロープウェイからの眺望を讃える言葉も場所によって多様ながらも決まり文句のようでもある。 岩国城ロープウェイの山頂駅に、到着する直前の所で目にする看板は「…

城山の林

岩国城は城山国有林の端の方にある。 前記と同じ森林管理事務所の設置になる「ここは自然休養林です」という地図は程よくカラフル。 岩国市中心部は載らず、新幹線の新岩国駅が地図に収まるあたり、「紅葉に映える歴史の森 小鳥の楽園」と形容されるだけのこ…

檜の皮

同じく遠路に面して並ぶ木々の前に横長の説明板がある。 「檜皮の採取について」という平成14年の近畿中国森林管理局山口森林管理事務所による説明。 国有林の一部を文化財修復の材料確保と研修のため提供しているということで、「ちょっと痛々しい感じがす…

木にくくる

歩きながらのタバコはやめましょう、という注意書きもあり、木の幹にくくられていることで、山火事注意の意味もやや伝わる。 同じようにくくられた白い看板は、ツクバネガシなど木の説明板なのでどちらかがどちらかに紛れてしまいそう。

山の園路の注意

そういったマナーについての注意は、それを読むべき人と読むまでもない人に分かれるので印象に残りにくい。 同じ山道の注意書きでも、安全に関わる注意はそこを歩く人に等し並に関わってくるので、表現を工夫しなくても目に留まりやすい。 土砂崩れるかもし…

二股の園路

ロープウェイから天守へ向かうルートは、南の大手門跡から入る道と北の旧天守台裏から回り込む道とがある。 距離の長い「平たん路」か、直線的な「階段あり」の道か。 二つのルートを示す道しるべは、どちらにしても「よごさぬように」との注意を忘れない。

城山の案内図

岩国城の曲輪をなしていた山上の平坦面は、現在ではロープウェイ駅のある「交流ひろば」と遊歩道で一体となって「城山おもしろぱあく」を構成している。 城跡が「歴史との出会いゾーン」と名付けられているのと対応して、ロープウェイ駅のあるあたりは「人と…

遮る直線

その天守は麓の錦帯橋からよく見えて、橋を渡る前なら橋と一緒におさまる風景が絵になる。というより、よく見える位置を選んで建てたにしては控えめにも見える。 見上げた時にちょうど目の前の信号機の腕が天守や稜線を遮って茶色い線を描く。そんな位置もあ…

更地の遠景

その説明板が立っているのは、屋敷跡の一部「江戸中期建築とされる長屋」のあった所。 更地になったことで前述のように説明板の要素は建物以外に重心が置かれ、実際の風景もその遠景に構える岩国城天守(模擬)の方をおさめたくなる。

屋敷跡の説明板

同じく吉香公園内に残っていた岩国藩の屋敷のうち、「旧岩国藩家老 吉川家屋敷跡」は平成23年に長屋が解体された。 跡地に建てられた説明板では、説明文の大半は代々家老を務めた「石見吉川家」が岩国にやってくるまでの事績、とくに鳥取城籠城の吉川経家が…

英語で説明板

県指定文化財の説明板の隣には、付け足しのように側面を向いて英語による説明板がある。 "kagawa family's tenemen house gate"の名で、本文は詳しく読み取れないけれど、日本語版の説明文そのままではなく、建物としての説明が中心。

長屋門に付随する情報

県指定の文化財なので、岩国市による説明板がある。 建物そのものの説明は最初の段落で終わり、真ん中の段落では香川家の人物の事績の紹介が続く。「かの歴史的に有名な陰徳太平記」というローカルな軍記を押し出している。 文化財指定は昭和41年だが、それ…