環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

企画展

展示の中の広島

その日、福山駅近隣の展示を見に行くと、久能山東照宮と戦国の芸備で大半の時間が過ぎていく。 その合間に、他のテーマの展示を見ることも出来る。同じ館の常設展であったり、隣接する施設であったり。 美術館での所蔵品展は、安浦出身の南薫造作品を中心と…

重なる期間の歴史展示

久能山東照宮の企画展と似たような期間に開催されているのが、県立歴史博物館の「戦国の争乱から太平の世へ」。 出土品や文書から芸備(おもに備後)の中世から近世への変化を辿るという構成。草戸千軒町遺跡からはじまり、毛利氏、福島氏の支配の進展があり…

三館でひとつ

企画展『国宝 久能山東照宮–徳川家康と歴代将軍ゆかりの名宝』は11月17日まで開催。 主会場はふくやま美術館で、四章構成のうち第三章の一部を福山城で、第四章をふくやま書道美術館を会場としている。三館合わせての入館券が1500円で、一つの企画展のほかに…

当時の展示

八木用水のことは、小学校社会科でおなじみの郷土史教材として知られているので、郷土資料館の常設展示でおさらいする大人も子供も大勢いるのだろう。 平成26年8月の豪雨災害の際、ちょうど郷土資料館での企画展は「太田川の歴史」だった。見に行ったはずだ…

訪れた年に75周年

旅行先で、たまたま訪れることができた博物館で、「◯◯周年」と銘打った展示があるとその題材に親近感を強く持つようになる。毎年なにかの何周年だったりはするが。 一昨年じゃなくてもう三年前か、ニュージーランド旅行でオークランドに泊まった日、昼過ぎて…

四年前が30周年

「広島国際アニメーションフェスティバル」は四年前の平成26年が第15回だった。 二年に一度の開催なので「30周年記念大会」でもある。 開催されるのは8月だが、四月末から五月頭の連休中にも「広島メディア芸術振興プロジェクト アニメーション・まんがアー…

五百年前の生き死に

何百年記念として催される企画展やイベントは数多い。 今年安芸高田市歴史博物館で開かれたのは「安芸宍戸氏」。「宍戸隆家生誕500年記念」と銘打たれる。紹介された史料は、元就の娘婿隆家以前の数代に及び、他にも系統を異にする安芸宍戸氏の存在も示され…

地下の被爆資料展

ハイクの日。 8月19日現在の旧日本銀行広島支店の催し物はというと、「被爆70周年 広島平和記念資料館収蔵資料展 -原爆の絵・被爆資料・新収集写真-」が年度末まで地下一階で開かれている。その月のイベントは下記リンク先にまとめて掲載されている。 広島…

試飲会を含む展示

その頼山陽史跡資料館の昨年秋の企画展は酒がテーマだった。 山陽の酒に関する交流、それによってものされた詩画。展示資料には事欠かない。 期間中何回か、その年の「明魂」の試飲会も開かれたので、入口にはその案内看板も立つ。通りすがりに見かけた人が…

門前の看板

複合施設の案内は、表示を工夫しないといつどこで何をすることの案内なのか迷う。 単一の施設で出入り口が限られていれば、案内を見せる位置も要所を絞れる。屋敷跡の門が入口なら、その脇に看板娘を立てておけば間違いない。例えば頼山陽史跡資料館。

文書館のポスター掲示位置

県立文書館の企画展はスペースの割に濃密な情報量で、交通とか地図とか、その都度の分野に関心のある人にはとりあえず勧めておかなければならない。 いかんせん階段の下入口とか建物の入口脇掲示板にポスターがあるくらいで、その為に訪れた人以外の目にはと…

広島城内の宣伝場所

広島城の企画展を看板で告知する場所は城跡内(中央公園の一部)に四ヶ所ある。 東側から本丸に渡る土橋の外には護国神社の大鳥居があり、さらに外の歩道に面して1ヶ所。官公庁を行き来する人が目にするかあるいは中国放送。 城南通りに面した南の入口から二ノ…

文字だけのバナー

7年前、平成23年秋の場合。 特別展のスキタイ黄金美術のバナーは、黄金の装飾品の写真が青地に映える。この時配られていたチケットを小型にしたような割引券も同じデザインで、文庫本の栞にちょうどいい。 対して、横に掲げられていたのは所蔵品展の各フロア…

県立美術館の場合

サイトのバナー画像のように、美術館の企画展やイベント情報を来館者にアピールするポスターや横断幕の掲示場所はそれぞれ定番の位置がある。 県立美術館の入口前広場の外周はちょうど柱に挟まれたスペースで企画展を宣伝できる。 5年前の正月に見かけた3種…

入口の掲示と看板

その企画展に関連するイベントの案内は、入口脇の企画展の掲示板奥にいくつもの立て札として目に入りやすくしてある。小中高生が常設展無料というところも強調される。 そのあたりの案内がサイトのトップページのバナーにありそうな目立たせ方で、固定された…

四年前の地図展

同じく福山城公園内にある広島県立歴史博物館。企画展をじっくり見たのは四年前の「未知なる世界への憧れと挑戦ー大航海時代から伊能忠敬、ペリーまでー守屋壽コレクションの粋」だった。 現在開催中の展示と同じ受託コレクションからなる地図展で、世界地図…

鶏の黒と赤

ふくやま美術館に今年見に行った企画展は、「若冲と京の美術」。4月14日から6月10日までの期間開催されたうちの後期を見た。 美術館ロゴも、30周年のロゴも、鶏の口も赤い。 「鼠婚礼図」の一筆箋などを購入。 若冲と京の美術 ―京都 細見コレクションの精華―…

「廣島缶詰物語」展

その郷土資料館で12日まで開催されている企画展が「廣島缶詰物語」。 廣島缶詰物語:広島市郷土資料館 脇隆景や逸見勝誠*1に始まる、広島での民間の缶詰製造業に関する諸資料の展示で、この建物(糧秣支廠缶詰工場)などの軍需に関する資料は今回は脇役。図…

450年と10年

平成16年3月末に安芸高田市が発足。年度では平成15年度末。次の3月で十周年をむかえる。 安芸高田市歴史民俗博物館の「特別企画展 毛利隆元」は、「毛利隆元没後450年記念事業」と「安芸高田市市制施行10周年記念事業」が冠された。 隆元が亡くなったのは永…

厳島町時代の出来事

明治22年から昭和25年までが「佐伯郡厳島町」*1。 明治44年の厳島神社の社格昇格を祝う注連柱に「厳島町」とあり、地御前神社の石鳥居にも「厳島町」の人が名を連ねる。 大正12年に厳島が史蹟及名勝に指定される。昭和6年に文部省による碑が立ち、参道入口で…

図録の一覧を見つつ

その郷土資料館の刊行した図録・報告書の一覧を見ていると、いつごろどんな展示があったかの大体が分かる。展示を見たけれど刊行物がない場合や、展示は見たけれど買いそびれた時や、展示そのものは見ていない図録を後で買ったり。 一覧によると平成21年はじ…

広島市郷土資料館「干潟の恵み」

現在開かれている企画展は 企画展「干潟の恵み 〜カキとノリの物語〜」 で、3月24日まで。牡蠣・海苔の養殖の技法についての解説は常設展示にもあるので、そのフロアも企画展の会場に含まれる。それに加えて写真や文書や絵画資料などによって、干潟が多かっ…

去年と一昨年の周年

郷土資料館の建物は明治44年に建てられた。 なので百周年となった一昨年、平成23年に企画展「旧宇品陸軍糧秣支廠100年」が開催された。 資料館建物今昔 のページで「竣工時の庁舎と缶詰工場(明治44年)」と「広島市郷土資料館に改装される以前(1983…

広島城「堀から見る広島の変貌」

二の丸の復元建物についての説明板「平櫓・太鼓櫓・多聞櫓」には、破壊される前の櫓が写っている昭和初期の写真が載っている。櫓の手前にはレンコン畑の広がる内堀も見える。 堀から見る広島の変貌(へんぼう)〜城下町から近代都市へ〜 : 広島城ホームペー…

切通し以前

宇品東の県立広島大学で、 県立広島大学 | 宮島学センター | 新着情報 | 図書館企画展示「絵図からせまる宮島―近世の景観を覗いてみませんか―」 という展示発表が開催されていて*1、絵図や屏風に描かれた宮島の町並みについて、描かれ方の違いや現状などが紹…

宮島歴史民俗資料館

道しるべにもでかでかと「民族資料館」*1とされてしまうくらいだから、他用途の図で誤記されるのも仕方ないところ。(写真は2007年) 資料館は入口の保存民家と展示館からなり、両館の間に中庭がある。 廿日市市 / 教育・文化・スポーツ / 文化 / 宮島歴史民…

神辺の城山

同じく支城の神辺城については、天和三年の「安那郡川北村絵図」に「城山」が見える。 その絵図は、東を上にして神辺の宿場町を中心に置き、町を挟むように右手に「城山」・左手に「秋丸」の山が描かれる。神辺駅の案内図の場合、市街地が中心になるので左上…

鞆の城山

「福島正則の20年」展のうちの一点。 鞆城跡については、元禄年間の「鞆町絵図」が展示されている。当時は福山藩の代官所となっており*1、山の北麓に「御屋舗」と書かれている。破却後も櫓門と堀などの一部施設が残っていた。 現在の城山は公園と資料館のあ…

「福島正則の20年」展

27日まで広島城で開催されているのが「福島正則の20年」なので、菊に囲まれた看板が見える時期もある。 福島正則の20年 : 広島城ホームページ 福島正則の治世の約20年は、慶長6年から元和5年。その時期に書かれた文書は、家臣や寺院とのやりとりや村々の検地…

丸木位里と船田玉樹と

中止になった「「印象派」の誕生」展は、広島、愛媛、沖縄、熊本と巡回する予定だった。 その前に開かれていた「『日本画』の前衛 1938–1949」は、広島が最終会場で、それまでに京都国立近代美術館*1・東京国立近代美術館*2で開催されている。アドレスのつけ…