環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

「戦後復興へのみち」1 四ツ道路

昭和20年7月3日、呉市戦災対策連絡協議会で海軍による三角式応急住宅の建設を決めた。切妻屋根を直に据えて妻側の壁に出入り口を設けた形。妻側約5m・平側約6.4m。そのうち1440戸が呉市に譲渡された。
『呉の歴史』に載っている写真「空襲後の焼跡でめだつ三角兵舎と闇市(本通三丁目付近)」は、交叉点付近に青空市場の人だかりがあり、その周りに三角兵舎が立ち並んでいる。隣接して焼け残った通常の家屋もある。
昭和42年まで運行していた呉市電は本通を南下して三丁目(通称四ツ道路)で西に曲る。
昭和14年の市街地図*1を見ると、四ツ道路の周りには

  • 北東*2
    • ・山城屋
    • ・宇都宮書店
  • 南東
    • ・後藤秀盛堂
    • ・大内美髪部
  • 南西
    • 社会道軌気電南芸・*3
    • 館旅田徳・
  • 北西
    • 社会式株車動自同合・*4
    • 局便郵通本〒*5

などが並んでいた。道路の位置に合わせた書字方向となっている。東西の道路に面している場合はどれも縦書き。

参考

    • 呉市史編纂委員会『呉市制一〇〇周年記念版 呉の歴史』平成14
    • 『大日本職業別明細圖 呉市』昭和14

*1:復刻版による

*2:厳密には東の区画。以下同様にずれる

*3:「電」で改行

*4:「車」で改行

*5:「郵」で改行