江戸時代、まだ陸地から離れていたころの宇品島に触れた文が大日本地名辞書〈第3巻〉中国・四国 (1970年)
に載っており、林春斎の「氏名」は、
渺々氏名島 柴門半掩扉 篙*1推斜照去 帆伴晩潮飛
石川丈山は「遊宇治奈島、書岩上」として、
鬱々絶島 屹々遠山 蝉噪樹上 鷗睡波間 風月無辺塵外境 晩来江上喚舟還
と描写する。埋め立てが進んで、近代以後は造船の町となる。
島の最高点は標高52mで丘陵をなし、瀬戸内海国立公園・元宇品公園域である。林野は国有林で瀬戸内海岸特有の暖帯林の群落がある。
広島県 (角川日本地名大辞典)
というこの山の自然を紹介する写真付きの説明板が、駐車場付近に設置されている。
「アース・ミュージアム 元宇品の植物」と題して、クスノキ・コジイ(ツブラジイ)・アベマキ・アラカシ・ハゼノキ・タブノキ・カクレミノ・クロキ・ムクノキ・エノキ・テイカカズラ・カゴノキ・ハマナデシコ・ツルナ・ツワブキの写真が載っている。
*1:竹冠に高:さお