環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

艮神社(うしとらさん・丑寅大明神)

鳥居の扁額の文字はほとんど見えなくなっているが、「丑寅大明神」とある。

こっちの電柱の「丑寅」なら見えやすい(代替になってないが)。


吉備津彦神を祀る艮神社は岡山・広島(備後)に集中していて、三谿郡だけでも『藝藩通志』に9箇所見える。
ここでは吉備津彦伊邪那岐の二柱の神を祀る。神社の旧記は隣の高杉村神宮寺*1において焼失した*2と伝える。

上の写真は基本財産寄附者の碑の一部。艮神社の所在地は小字名を土居(土井)ということから、廻神氏の居館跡であろうとされる。
こちらの記事、

のような逸話で有名な廻神藤十郎は、「永禄五年(一五六二)石州河上の合戦に出陣し「一日ニ二度之蒐(魁)仕、両度ともニ大将頸取候」という活躍をしたが一八歳で討死している」*3

*1:知波夜比古神社の別当

*2:天文22年毛利氏の杉山城攻撃時

*3:『日本歴史地名大系35』P196