環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

滑滝

最寄りのバス停としては「岩滝」で、そこから川に沿って道を上ると、

川と道路が切り立った岩に挟まれる。
『国郡志御用につき下調べ書出帳』に、

滑滝
長弐丁左右岩石側立都而*1谷底ハ一面ニ大石敷並シ如ク
水其上ヲ走シ或ハ右石ニ当リ水如霧*2砕散リ
其風景美シク古今賞美仕*3滝川ニ御座候
西行法師此滝ヲ見テ歌ヲ詠レシ由*4申伝候
山ノ上ニ 水や氷ヲ 結フラン 浪ノ綾ナス 滝ノ白糸

と描写される*5
その資料をもとに『藝藩通志』では、

滑瀧
綾谷村にあり、左右岩聳え、各底一面の石にして、最奇観たり、土人西行の讀しとて、一首の和歌を傳ふ、

と編集される。

*1:すべて

*2:霧の如く

*3:賞美つかまつる

*4:よまれしよし

*5:適宜改行とスペースと読みを加えた