環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

佐々井厳島神社の燈篭

古代・中世に遡ると「安芸国神名帳」にある「佐々比明神」に始まり、毛利輝元による造営が画期となる。

玉殿五ツ御座候夫レ故カ五社明神と申候玉殿の裏に文和二年と御座候、此明神ハ輝元公吉田御在城之節厳島より御勧請と申伝候
「国郡志御用ニ付下調書出帳 佐々井村」『高田郡史 資料編』

参道の真新しい灯籠と鳥居は平成11年に八百年記念として寄進されたもの*1

佐々井の地は正治元年(一一九九)の「伊都岐島社政所解」に朔幣田として佐々井村七反と記されており、古くから宮島の厳島神社と関係があったことが伺われる。また旧神主の系図に「初代河野治郎大夫道頼正治年中ヨリ奉仕ス」とあり、これらの記録から正治元年を以て厳島神勧請の年と考えるのが妥当と思われる。
廣島縣神社誌』



昭和初期の狛犬や灯籠の色と対照的。

*1:正治元年を起点として