環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

浅野長照・浅野長経・浅野長寔合塔

林を下り、瑤泉院遺髪塚や浅野長治(鳳源院)による神道碑などの集まる区域。


神道碑の正面に、西を向いた石塔が立っている。立て札には三名の合塔とある。二代目の騰雲院「浅野長照」、四代目の又六郎「浅野長経」、兄の早世によって断絶したのち再興して五代目となったものの早世した主鈴「浅野長寔」。

御歴代続の事
(略) 騰雲院様元禄ニ巳年迄御時世拾五年、同年より 天柱院様享保戌年迄御時世三拾年、同三四両年 又六郎様、同五子年 主冷様、同年より広島へ御還府(略)
『三次地方史研究 第3号』p75

文政3年の『三次町国郡志』*1では、歴代当主の呼称はこのようになる。「主冷様」の表記は、同書収載の「享保戌年下調べ旧記」にも「若殿様 主冷様 御六つ」とある。「ナガザネ」と言われてもピンとこなかったかもしれない。

*1:三次市史資料編にも収録