舟入神社の「被爆建物」プレートの付いている掲示板には、「当社奉斉神名」などが載っている。よく見る形は「祭神 ○○」だけれども、ここでは「奉斉」。「斎」の略字だろうか*1。
参道脇にある手水鉢には大きく「奉納」と刻まれている。彫り深く、左右対称で水平な強い筆画。昭和五年のもの。
「舟入神社」の額を掲げる石鳥居は昭和四十年の建立。ここの「奉納」の字は、円柱に刻まれているためか、墨を入れていることもあってか、浅く軟らかい筆跡で、「奉」の最終画は次の糸偏へ向かう払いのように細く切れる。墨が流れ落ちてなくてよかった。
*1:「齋(いつ)き奉(たてまつ)る」