環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

友広神社

友広神社の創建は明らかではありませんが、境内に残る石造物から江戸時代中頃に境内の整備が行われた状況がうかがえます。このイチョウも現在の大きさから、あるいはこの時に植えられたものかもしれません。

と、イチョウの説明板にある。中島村の「国郡志御用につき下調べ書出帳」(文政2年)にもとくに由緒の文言はなく、本殿と拝殿と黄幡祠それと石の鳥居があるという、当時の建造物が書かれるのみ。ただ、別の項で八幡宮祭礼の際に「乙クイノ森」に厳島御鴉二羽がやってくるという行事の記載はある。祭神の表記は「神功皇后 脇本田分命」となっているので、女神中心なところが厳島と重なるのかなと。


正面参道の入口に立つ鳥居は「元文二年」*1「巳九月吉日」が墨が入ってくっきり見える。石そのものは金具の補修が入って年季を感じさせる。

*1:1737年