環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

白の中の赤

城の白に少し赤が添えてある。そのバランスが良い。

天守閣と月見櫓はともに最上層に赤い欄干を備える。上から展望する人の手元を確かにしつつ、下から見上げる側の視線を散らさない。展望している人の服が多少雑多な色であっても欄干が打ち消して目立たせない。

展望台につきものの有料双眼鏡は、それ自体が地味な色にしてあるので、付け加えられたテプラ的な注意書きシールは何色でも目立つ。50円玉だけを入れてほしいという要点を伝えることに苦戦した痕跡として。