環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

二度の御展望

昭和22年末の広島行幸時の歌を刻んだ御製碑は、昭和61年末「天皇陛下御在位六十年広島県奉祝委員会」による建立で、名誉市民灘尾弘吉による揮毫。

その傍らには「皇太子殿下御展望之御趾」という角柱形の石碑がある。こちらは大正15年の摂政宮時代の行啓時に展望されたことの記念碑。15年後の昭和16年の建立で、当時の市長藤田若水による揮毫。


記念碑が一つあることで、それが後世に伝えようとする出来事と、それを建立した時の状況という二つの時代の情報が残される*1。同じ場所に2基あれば4つの時点が刻まれて、その場所についての立体年表ができあがる。

*1:出来事とほぼ同時に立てられる記念碑もあるけれど