環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

麓の三重塔

千光寺山の麓には天寧寺三重塔がある。外観はみな黒く、壇や周囲の墓石の白とバケツの青や銀が明るい。

もと五重塔が三重塔に直されて今に至る。

天寧寺禅宗 海雲山と號す、普明國師開基と云、貞和年間、足利尊氏、營造して、七堂伽藍あり、境内、凡三町許の地を占といふ、後回禄して、門堂多く廢し、只五層の塔を遺す、元禄年間、重修し改て三層とす(略)
藝藩通志』巻三十三 備後國尾道一 寺院

市街地から千光寺を背後に見る姿と、山から下りる途中の道から見下ろす姿とがあり、後者には平山郁夫のスケッチポイントの記念碑がある。五重塔のままだったら描く場所は違っただろうか。