環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

鳴らさない鐘

特定の儀式で使われた鐘は、鳴らす機会をなかなか持たないまま次第に鳴らしてはいけないものになっていく。千光寺の鐘*1には「非常の鐘です」と念押しされる。


さらに時を経て文化財として貴重になると、鳴らせる設備に置かれることなく保存・安置される。実験として鳴らしてみようとかサンプル取ってみようとか「非常の」動きがあるかもしれないが、概ね隠居状態。
宮島の弥山本堂には重要文化財の梵鐘が置かれている。
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台の全面に英文つきの説明板があり、「大聖院梵鐘 国指定重要文化財 治承元年」とある。広島県文化財紹介のページでは「治承元年(1177)に平宗盛が奉納した旨の後刻銘」と記載される。