環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

「えがかれた江戸時代の広島」と地図

現在の企画展では、測量によって距離や方位の正確を期した地図・絵図が展示されている。伊能図の副本にしても、高宮郡図にしても、色遣いが読図を助けて目に良い。

そこ前の前の企画展は「えがかれた江戸時代の広島」。展示の中心は「広島城下絵屏風」で、近世の市街地が絵画でどうあらわされたかに関心が向かう。民俗資料でもあるけれど、身分職業ごとの典型を描いたものであって、もっと曖昧に雑然とした光景だったろうとは想像する。

企画展「江戸時代の天文学」

広島城にて1月26日まで開催中の企画展は「江戸時代の天文学」。
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暦、天体観測、測量と、近世広島の人物だけでの企画展というわけではないけれど、単に伊能忠敬一行が訪れた以外の交流や事績がまとめられていて、多方面に見応えがある。
展示資料が文書中心なので、頼山陽史跡資料館でも郷土資料館でも中央図書館でもどこで開かれても違和感がない。

取り巻く建物




天守から東を見ると放送局があり、北の眼下には高校の校舎、

西には高層アパート、南にはホテルのビル。展望階からの眺めで強調されるのはさらに遠くの山や島の景色だろうけれど、市街地にあることもまたその城の特徴であるし、新たに市街地に建物を建てる際には、天守からどう見えるかを意識する必要がある。