環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

古墳群の名前

口田の史跡案内図「ふるさとロマン探訪」を見れば、松笠山の名所旧跡の位置関係がよくわかる。 伝承を伴う第1号古墳のみを示すのであれば「山伏塚」という表示でいいし、2号・3号も含めた古墳群を示すときは「山武士塚古墳群」になるか。1号古墳単体で昔から…

「山伏塚」

小田村の『国郡志御用につき下調べ書出帳』に「古跡」として「山伏塚」が載っている。「松笠山ノ内石ニ而三尺九尺ノ穴ヲ築先年山伏這入申候由申伝候」という内容。 前項の「広島市安佐北区所在 山武士塚古墳群の測量調査」にいう第1号古墳が、竪穴式石室に盗…

山武士塚古墳群

石井隆博 角田徳幸「広島市安佐北区所在 山武士塚古墳群の測量調査」(『芸備』第24集.芸備友の会.1995)に、道教地蔵ルート近くにある「山武士塚古墳群」の測量報告が載っている。 参道の山道はおおむねまっすぐ東へ登る。左手に尾根の高まりが迫り、右手…

道教地蔵ルートの脇

小田からの参道の、道教地蔵ルート一丁付近にも四角い窪みをなす石組みが見られる。古代の遺構とかではなく新しい時期の古井戸らしい。古墳はもっと上にある。 古井戸の脇を過ぎるとアカマツにまじってクヌギやカクレミノの林があり、道端にはコマツナギ、コ…

湯釜古墳の石室

古墳の詳細は『探訪・広島の古墳』(1991)や探訪・広島県の考古学―百聞よりも一見作者: 脇坂光彦,小都隆出版社/メーカー: 渓水社発売日: 2013/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見るを参照。古墳は尾根上にあるけれど、所在地の字名は「胡麻…

温泉跡という伝承

境内にある「松笠観音由来記」という説明板には、寺の経歴のあとに「龍水池」「稲生神社」「温泉の湧き出ていた湯釜跡」を紹介している。 「参詣道八丁目の下方の小高い所」にある「湯釜跡」というのは「湯釜古墳」のこと。 湯釜跡 湯坪 弐ヶ所 松笠山当時安…

残る文化財

自然と文化財はわたしたちの時代のためだけのものではありません。大切に守り伝えましょう。 と、参道の脇に立ててある看板。単に未来のためだと弱くなってしまい、破壊する名分に未来が持ちだされかねないので、過去の人たちが守り伝えてきたことも重視すれ…

巨樹群の名残

松笠観音寺の所在地は、昭和59年の表示でいうと「安佐北区高陽町小田字岩坪」。その年、境内に立つ杉・檜・犬槙・?・木斛の巨樹群が市の天然記念物に指定されたが、平成3年の台風でスギとイヌマキが倒れた。 『物語・松笠観音寺』の「松笠観音寺の緑」の章に…

龍水山の井戸

昭和10年奉納の山門から松笠観音寺の境内。括られた表札に「龍水山松笠観音寺」とある。『物語・松笠観音寺』*1には「観音堂再建」の章で山号についての考察がある。「龍水」を瀧の意とすると戸坂側からの呼び名であろうという。 同書には「弘法大師の水伝説…

琴比羅の滝

岩壁を滴り落ちる一筋の滝。その脇や上に祠や石仏が据えられているので、見上げたり見下ろしたり振り返ったり。 滝の手前にある注連柱は昭和7年、大きな石燈籠は昭和8年。これらや狛犬などの石造物は苔の色に染まって溶け込みつつある。「琴比羅の滝」の碑な…

戸坂駅と瀧の宮

現芸備線の芸備軽便鉄道が営業開始したのが大正4年。広島志和口間で最初に置かれた駅は、矢口・下深川・狩留家のみ。(昭和初期の数年間、ガソリンカー専用駅として「安芸小田」「石ヶ原」「安芸中山」*1が置かれた) 交渉の末、戸坂駅が開業したのが大正5年…

戸坂惣田と戸坂町

戸坂駅とその周辺が「東区戸坂惣田」で、線路の西が一丁目で東が二丁目。戸坂惣田集会所は戸坂千足にあったりする。 二丁目のさらに東、松笠山の山林部に入ると「東区戸坂町」になる。「惣田原」を語源とする「原神社」は戸坂惣田で、登山道入口にあたる「龍…

戸坂からのルート

松笠山の南部は東区戸坂。山の麓は戸坂惣田や戸坂数甲。芸備線戸坂駅付近から登るコースは、途中に「琴比良の滝」があるので「滝見コース」と案内板にある。 こちらの山道には丁石が無い代わりに、電柱に括られた札に松笠観音寺までの距離(m)が示される。

道教地蔵コースの丁石

同じく『物語・松笠観音寺』に「下小田道教地蔵堂」の章があり、地蔵堂の周りの石造物ならびに観音寺への参道にある「丁石」について考察されている。 地蔵堂入口の立て札には「ハイキングコース案内板」とあって、観音寺よりさらに上の松笠山山頂への登山道…

岩海の地蔵堂

小田のうち、戸坂との境に近い方が「下小田」で、東に松笠山がせまり西に太田川が向きを変えようとする直前。 堤防上の「高陽中央通り」ではなく山に近い道に面して「道教地蔵堂」があり、松笠観音寺への参道の入口になっている。 小田村の『国郡志御用につ…

大正12年の階段

鳥居の手前の階段は右に「大正十二年十月吉日」とあり、左側には前項にあるように「寄付者 字小田」の名前が刻まれている。墨があるとないとでは見やすさが違う。 拝殿に上がる階段も同じく大正12年。ここでは側面に寄付者と年月と石工の名がある。「當村」…

弘住神社

単に「八幡宮」ともいい、「弘住」(こうずみ)は所在地の字名。となりの字に「宮の岸」もある。 小田村の「国郡志御用につき下調べ書出帳」に「小田村 矢口村 古市中筋村 東野村 右五ヶ村ノ氏神ニ御座候」とある。太田川を挟んで西にある才ノ木八幡宮(古市…

矢口と小田の境

一、山川形勢産業ノ大概 (略)西ハ大川塘ヲ以防之北ニハ矢口村境八幡山横リ(略)前項掲書 小田と矢口の境になっていたのが、弘住神社の鎮座する八幡山を先端とする丘陵。八幡山が太田川近くにまで伸びているので、「高陽中央通り」は高架となって芸備線を…

小田用水

太田川東岸、現在の安佐北区口田南のおおよそが近世の「小田村」で、北に矢口、南に戸坂と接する。 一、山川形勢産業ノ大概 (略)郷ハ蟻越ノ如ク狭ク郷中一統ニ平地水ノ掛リ不宜用水ハ大川ヲ堰上井手溝ヲ通シ候得共土地ヨリ少シク水低ク通十分ニ難届(略) …

注意書きのある場所

ゴミ収集場所とはいっても、関係者以外が持ち込むのも持ち去るのも禁止され警戒される。自販機脇の回収箱に関係ないゴミが捨てられるのも、注意書きで禁止が強調されたりする。大抵は無人の時のことだから直接言うこともままならない。 用水路の場合、ゴミの…

ゴミ収集場所とバス停

駐輪場隣の八本松駅北口バス停は「篠循環線」が通る。頭の字消えているものの「 (方向転換場」なので関係車両以外が塞がないよう注意書きがある。 隣接して近所のゴミ収集場所にもなっているようなので、回収車が乗りつけやすい又は道路から降りて駆けつけ…

駐輪場のフェンス

南口にも北口にも駐輪場があって、付近の道には駐輪禁止の看板が立てられているのはすでに見たとおり*1。 北口駐輪場を囲むフェンスには黄色い看板に「あなた!!カギかけをしていますか。」との呼びかけがある。右上には泥棒スタイルで二輪車にまたがる姿。…

互栄橋とその北

跨線橋の橋名板には漢字と平仮名でそれぞれ「互栄橋」「ごえいばし」とある。「互」の字が難しそう。 橋の脇にはガードレールに加えて金網が立てられているので、下の線路を見下ろして身を乗り出すようなことはできない。列車を見下ろすとすれば、橋の両端の…

八本松の跨線橋

すでに橋上駅舎の八本松駅*1。ホームから見上げると赤い屋根の下に薄緑の橋。 南口ロータリーの東側をもまたぐように跨線橋「互栄橋」が南北を結ぶ。 橋の途中でエレベーターと階段が合流して南口ロータリーからの歩行者が通る。見下ろすと複雑な車道。 *1:h…

停車位置の変更

上の画像は平成21年。 橋上化の工事自体は23年10月から26年11月の予定。 現在の列車停車位置はそれまでより東寄りにあり、四両編成の場合跨線橋以東になっている。広島方面の先頭車両は仮駅舎の改札近くになる。八両編成の場合は西側のホームも使う。

東にプレハブ

橋上化工事がはじまり、駅内の跨線橋より西側が新駅舎の工事区域となっている。 もとの駅舎の東の端にあたる部分にプレハブの仮駅舎が建っている。 北口予定地にもプレハブがあり、ホームに向けて完成予想図を掲げている。全体に白い。

西条駅北口予定地

案内図でははやくから西条駅北口のロータリーとそこから県道に通じる道路の予定が示されている。 御建神社正面の空き地が北口となり、橋上化した駅舎を自由通路が結ぶ。 ガイドマップでの御建神社や国分寺への動線が様変わりすることになる。

御建跨線橋

西条駅のこれまでの状態では南口しかないので、南北の移動は「御建跨線橋」でなされる。 駅舎に近い西の方は階段で、東は車両が行き来できる坂道。

線路沿いの賀茂鶴

西条駅のホームの東の端とか、その上を渡る高架橋からは一番近くの賀茂鶴の煙突が見える。2本。 醸造場の建物自体にも「酒王カモツル醸造場」と金色の字が付いている。電車内から見やすいであろう向きと高さ。駅からはちょっと離れているが。

円筒の向き

レンガ積みの角柱型の煙突だと、最大で4つの面に文字を掲げるけれど、円筒型の煙突に四方向も文字が付いていたら窮屈か。一方向に付けてそれが正面になるという感じ。 鉄筋コンクリート製の2基はともに円筒型で、レンガ積みでは1基だけ亀齢酒造の七号蔵が円…