環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

湯釜古墳の石室

古墳の詳細は『探訪・広島の古墳』(1991)や

探訪・広島県の考古学―百聞よりも一見

探訪・広島県の考古学―百聞よりも一見

を参照。古墳は尾根上にあるけれど、所在地の字名は「胡麻谷」。ほとんど戸坂の境界に近い口田。



現状の埋葬施設の残り方は、天井部には何も無く、高さ1m以下の壁石が囲み、北面の一部が開口する。温泉が湧いていたという想像がなされやすい形であるし、「古墳の石積みに水銀朱(硫化水銀)が塗られていたことから、その朱色が硫黄の残留物のように思われて温泉跡という伝説が生じたのであろう」(新中瑛亮『物語・松笠観音寺』p52)との推測もある。