環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

鳥居の額の年輪

広島駅前の松原稲荷は河岸緑地の一隅にあり、朱の鳥居を二基連ねている。
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外側の鳥居には白い板に「正一位松原稲荷大神」とくっきり。
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内側の鳥居には表札状の板は無く、切り株を輪切りにしたような板に直接書かれた跡が残る。「正一」と「大神」がかすかに辿れる。それはいかにも塗料の落ちやすそうな表面をしている。

山神の鳥居

直線だけで記号的に表された鳥居は単純化したものであって必ずしも神明鳥居を意図してるわけでなくて複雑な様式の鳥居の所在も表す。
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現物の鳥居がさらに直線と突出を強調したものだったりすると、ニセモノとは言わないまでもミニチュア感が際立つ。写真は吉田と向原を結ぶ県道29号。曲折の繰り返す峠道を要所要所で見守る山の神。