環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

比治山の台座

広島市現代美術館の東側にある小平坦面。
加藤友三郎銅像復元委員会によって中央公園に建てられた像はフロックコート姿で、比治山に立っていたのは軍服姿。昭和10年に加藤元帥銅像建設会によって建てられた。
像とともに供出された説明板に、

今ヤ元帥逝イテ十二年復タ国際ノ変局ニ遇ヒ轉タ偉人ノ再現ヲ懐フ 依テ相謀リ元帥銅像建設会ヲ組織シテ同士ヲ求ム応スルモノ四十三万七千人貲ヲ寄スルモノ五万六千金 乃チ地ヲ臥虎山*1ニ相シ昭和十年一月起工十月竣成同年明治節ヲ卜*2シテ除幕ノ盛典ヲ挙グ

とある、ということが新たに設置された説明板に記されている。


当時の比治山の様子、

全山29haの国有地は明治31年に借り受けて公園化され、特に昭和3年以後、御便殿参拝道路、公園道路、児童公園の整備やサクラ・モミジ・ツゲなど十数万本が植樹され、昭和9年には頼山陽百年祭の記念事業として頼山陽文徳殿が竣工され、市民の行楽地としていっそうにぎわうようになった。
角川日本地名大辞典

というふうな、原爆以前の景観が作られていったところへ銅像が加わえられた。数年の間。

*1:比治山の雅称

*2:ぼく