環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

何とかめぐり

主に観光地で、見せたいポイントをまんべんなく回ってもらえるようなルートを用意する。「○○めぐり」と名付けておくと、ただの案内標識ではなく、複数の見所が待ち構えているのだという期待にもつながる。
小は庭園内のおすすめルートから、大は日本全国の寺社めぐりであったり。
名所の多い登山道ともなると、最短ルートは示しつつも途中の祠堂にも立ちよってほしいという、複雑な組み合せが想定される。時間が限られていてなおかつ自分の意志でルートを決められる人は、どこを選んでなにを割愛するだろう。大規模な博物館でなにを重点的に見るかに似る。
あるときまでは普通の生活道や裏道であったところが、まちづくりの活動として文化財をめぐるルートを決めることで、または専用の案内図を作ることで、その道に新たな意味付けがなされる。観光地、とまでは急変せず地元住人の生活に無理なく溶け込む程度の変化を。