環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

堤防沿いの景観

前項の案内図に、「このランニングコースは、ゲンジボタルが棲むような清らかな水と緑豊かなせせらぎ公園内を周回します。」とあったり、
蛍の棲めるようにきれいにしようと呼びかける看板があったりして、水の奇麗さの分かりやすい目安が示される。

比原橋北には「八木梅林公園」とその名のバス停がある。付近の堤防にも梅の木が立ち並ぶ。

江戸時代後期には「米溪園」と名付けられて文人墨客の憩う地となり、近代には広島からの身近な行楽地として著名であったものの、昭和に入って観光客が減り、樹勢の衰えや洪水の被害が加わった。昭和55年発行の『佐東町史』は、そのような「八木梅林」の経緯を辿ったのち、「古川改修に当たって、環境浄化とリクリエーション地帯として、清流*1公園が整備されているこの機会に、八木梅林の昔の風情を復活させる「てだて」はないものだろうか。」と述べている。

参考

斎宗六「参考編 佐東春秋」『佐東町史』広島市役所.1980

*1:「せせらぎ」のルビ