その「祥異」の部には、厳島で起こる八つの怪異、神鴉・龍燈・神馬・彌山の松明・彌山の拍子木・みさき・雪の跡・蓬莱をあげている。
動物の異変であったり、山や海での不思議な音や光が島内各地にあると紹介される。
そのうちの神馬は、今で言うと白い馬の像がのっそりと顔を出しているけれども、祥異としては、
常に神厩に繋かひ*1、神遊の時、儀仗に入る、昔より黒毛栗毛など、その他異色の馬を獻納するとも、次第に毛をかへて白くなり、一二年の間には、必ず純白となる亦あやし
という、白馬になる=馬ではない何者かになるという変化が記される。クラスチェンジというかなんというか。
*1:「かひ」口偏に畏