環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

2007-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「日本三景展」2 ぬきだし天橋立

またも青空文庫を使い、天の橋立の登場するあれこれを並べてみよう。もはや安易であるか。 特異な地形 見たことが無くても「橋立のようだ」という喩えは大体通じる。 天(あま)の橋立(はしだて)を股倉(またぐら)から覗(のぞ)いて見るとまた格別な趣(…

「日本三景展」1 「安芸の宮島 日本三景 大鳥居」

が、郷土かるたの「あ」の札なのだが。 それはさておき。広島で開かれたのは夏なので、配られた団扇には花火大会の宣伝がある。管弦祭の夏、紅葉の秋。 もちろん雪景色の絵も描かれるけれど、雪は天橋立と松島に譲っておくかのように、朱の回廊が誇張されて…

「松島・天橋立・厳島 日本三景展」

場所:広島県立美術館・京都文化博物館・東北歴史博物館 期間:平成17/8/2〜9/4・9/13〜10/16・10/25〜11/27 展示資料*1:134点*2 プロローグ 知っていますか?日本三景 日本三景図4点(狩野養信・上田公長・山野峻峰斎・児玉希望) イメージ・ヒストリー 古…

案内図諸相・宮島案内図

宮島棧橋から厳島神社へ進むと「日本三景碑」と「世界文化遺産記念碑」がある。そこにある大きな案内図が島の主な名所を絵地図で示している。 東は包ヶ浦自然公園から西は広島大学自然植物研究所まで。名所旧跡を赤地白抜きで、公共施設を赤枠黒文字で、道路…

案内図諸相・弥山登山道

宮島桟橋に掲示されている地図が、弥山登山道のうち「大聖院コース」が復旧工事中のため通行できないことを示している。 上下に引かれた赤い線は右から「大元コース」「大聖院コース」「もみじ谷コース」、左端にロープウェイが描かれている。 山上のポイン…

弥山(みせん)

厳島の主峰を弥山といい古くから信仰の対象であったという。 多く「弥山(彌山)」と書き、由来を仏教に求めて須弥山の略というものもあれば、「御仙」と書く場合もあり、尊称としての「御」であろうともいう。 「弥山の山岳信仰」*1に、「文部省の天然記念…

浜の注意書き

潮が引くと大鳥居の下まで歩けるが、浜に降りる東西の石段のそばに立て札があり、 鳥居より内側で貝をとってはいけないとある。 大鳥居の 内側で貝を 取っては いけません 嚴島神社 「嚴」が大きく「島」が押しつぶされたように極端に小さいのは、釘を打ち付…

厳島神社大鳥居扁額(沖側)

心なしか遠いが、気にしない。こちら側の文字は「嚴嶋神社」。「神」が大きく「社」が小さいのは両面共通。「社」の最終画のハネっぷりが特徴的。「大東学校の額*1」の「大東」の文字も同様。同じく有栖川流書道の画像に高松宮妃喜久子殿下の「済生」などが…

厳島神社大鳥居扁額(神社側)

厳島神社の大鳥居には、沖側に「嚴島神社」、神社側に「伊都岐島神社」の額がある。 現在の額は有栖川宮熾仁親王*1の書。三方を波の文様と神紋「三亀甲剣花菱」が囲み、頂部に宝珠を据える。 宝物館収蔵の重文「木製銅字扁額(後奈良天皇*2宸筆)」は大内義隆…

可愛神社両部鳥居扁額

「可愛神社」と書いて「えのじんじゃ」と読む。「可愛川」と書けば「えのかわ」。「江の川」と書けば「ごうのかわ」になる。 といっても写真の可愛神社は江の川ではなく、根の谷川*1の下流*2にある。そこから北東に十キロほど進めば分水嶺、流れる水は日本海…

邇保姫神社両部鳥居扁額

同じく徳川宗敬揮毫の邇保姫*1神社の扁額。「保」と「姫」は横長でも安定するが「神」の字はなるべく縦棒をのびのびさせたい所。一番下の「社」に接するくらい伸ばしたら「土」が横長になってどっしりと構えてくれる。 祭神は爾保都比賣神と八幡三神。摂社に…

饒津神社両部鳥居扁額

核攻撃により消失した社殿は昭和から平成にかけて復興を遂げ、平成十七年に大鳥居が復元された。 扁額の書は「神社本廰統理 徳川宗敬*1謹書」とある。上下左右に鷹の羽紋が配される。 徳川宗敬の書を探してみると、 士別神社の「内外清浄」記念碑 水戸光圀生…

饒津神社の石灯籠

石灯籠に刻まれた違い鷹の羽。八角形の中台の各面に一つずつある。 竿には「獻備 松平近江守源長容」とある。 浅野長容*1は広島藩の支藩の広島新田藩の第四代藩主。まだ饒津神社になる前、明星院境内の御位牌堂としてあった頃のこと。近江守は先代の長員以後…

違い鷹の羽

渦巻き模様の違い鷹の羽は広島浅野家の紋。歴代藩主の祈願寺である明星院も同じ紋。 両腕を交差して右手が上になるのが右重ね、ということで赤穂浅野家は左重ねの斑入り鷹の羽。

巴 2

前項で鶴羽根神社の説明板の写真から「右三つ巴」を載せたものの、別の写真の幟や提灯を見ると逆の巴だったので、前項の末尾は削除。それともこれを右と呼ぶ方を採用するのか。それは未練がましい。 それぐらい取り違えやすいということで、ええ。