環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

土の吉田

安芸高田市吉田町で、「吉」の異体字*1が使われている例はないものかと写真を眺めてみてもなかなか無いもので。 写真は、「郡山緑地環境保全地域」の説明板の部分。 人名はともかく、よそ地名の吉田はどうだろう。 *1:UTF8:F0 A0 AE B7の方の

「器物に見る紋章・文様」5 中の人などいないので

安芸吉田*1のマンホールの蓋は、上部に「百万一心のまち」と鋳込まれている。 碑文の字体と同様に「百」は「一日」に、「万」は「一力」に分割。 ついでに「一心」を一文字にしたいところだけれども難しいので、 「芯」にすると「二十心」となる。 二十も芯…

「器物に見る紋章・文様」4 独逸んだと喞筒す

「レンガ積みによる文様」として、広島市水道資料館建物(ドイツ積み)と広島市郷土資料館建物(イギリス積み)が例示される。 積み方の違いに加えて、色の配置によっても見え方はいろいろ。関連:http://d.hatena.ne.jp/kanototori/20061228/1167312909

「器物に見る紋章・文様」3 おもだった沢瀉

毛利氏の紋は一文字に三つ星だけではなくて抱き沢瀉もあるので*1、展示の鎧櫃の側面に二つの紋が大きく付いている。 おとなり備後福山藩の水野勝成の銅像にもオモダカの紋が見える。 *1:桐も下賜された

「器物に見る紋章・文様」2 きりたちのぼる安芸の広島

真宗の広まっている地域でよく見かける紋は「下がり藤」。だから「藤」のつく苗字が多いのか。 曹洞宗の洞景山聖光寺と広島山瑞川寺が合併して広島山聖光寺になって、今年で42年。 縁起に「瑞川寺の寺号は瑞川霊園 洞景山の山号は 禅庭の「洞景苑」として そ…

「器物に見る紋章・文様」1 巴蜀に似て

市章にしても校章にしても、家紋の意匠を受け継いでいれば統一感と個性を発揮するようで*1。 三次市の旧市章は、江の川水系の集う様を象徴する三つ巴の変形。 広域合併後の現市章は「M」を元にしたマーク。 *1:断言はしない

「器物に見る紋章・文様」

場所:広島市郷土資料館 期間:平成19年1月20日 - 3月25日 展示資料 文様 軒平瓦(佐伯区中垣内遺跡)-唐草文様 振袖-波・鹿の子・七宝 飾り櫛と簪-鱗文様 マンホール蓋の缶バッジ-各自治体のデザイン 紋章 鎧櫃-一文字に三つ星・抱き沢瀉 化粧盥-違い鷹の羽 ネ…

三つ盛亀甲に剣花菱

中須稲生神社の社号碑に彫られている紋は厳島神社と同じ「三つ盛亀甲に剣花菱」。 稲荷神社だからといって抱き稲の紋とは限らず、かといって厳島神領*1だったからといって厳島神社の紋に決まるわけでもなく。 *1:中世の中洲別符

稲荷神の真名

例えば、中須稲生神社*1の扁額には「宇迦之御魂神」と書かれ、由緒書きには「宇加之御魂神(うがのみたまのかみ)」と「倉稲魂命(うがのみたまのみこと)」の二つの表記と振り仮名がある。 ここの場合、神名帳にある「宇加明神」に遡っているので由緒書きの筆頭…

三蔵の三神が三才を貫く

福山城の三蔵稲荷神社の看板は、「稲」の「臼」の底が開けてある。 尽きることなく五穀を貯える様は、五円玉の穴と似たようなもの。 祭神は宇賀魂大神と猿田彦大神と大宮女大神。

キツネに爪あり

金光稲荷神社の中の「三狐呂稲荷大明神」は、「さんごろう」または「さんごろ」の振り仮名がある。 扁額では、「狐」の旁は「爪」になっていて、「呂」の字の左にけものへんが加わっている。 切った爪が分身になって並び立った。

イヌ科のへんの守護神

広島東照宮の御産稲荷社の立て札。「おさんさん」と呼ばれる。 例祭は毎月第一戌の日。 金光稲荷神社にあるお産稲荷社には、「御産稲荷大神(おさんいなりのおゝかみ)」と書かれている。 ので、犬と狐に加えて狼も守護してくれたりしてもいい。

安産なので北闕の天を望み放題

写真左手が金光稲荷神社本社から山上へ伸びる参道。右手は鳥居三つと敷石の「御山奥宮遙拝所」 歩き癖のためにどうしても参道を破壊してしまいそうだ*1、という向きにはこの遥拝所で済ませたりする。 *1:もしくは身重で奥宮まで登れない

踏み均さずに上り下り

参道の注意書きに「登山グツで段々をコワサヌよう願います」とある。 「段々」の所の振り仮名は「サンドウ」なので、参道の中でも特に階段状になっている出っ張りを壊さないようにと言っている。

朱を背負って御遺訓参道

東照宮の奥、金光稲荷神社の本宮から山上の奥宮まで、鳥居の並ぶ参道が続く。 途中に何枚かの「東照宮遺訓」が掲げてある。 人の一生は重荷を負いて 遠き道を行くが如し 急ぐべからす など。