環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

海老山(かいろうやま)

宇品港と同じく広島港の内になる五日市。港の北東には海老山(標高53.7m)が位置する。

地形図はこちら:海老山地形図(電子国土)
海老山はかつては島だったが、土砂の堆積や干拓で完全に陸続きとなった。

海老山モ離レ嶋ニ候処明暦元乙未年より宝永七庚寅年迄追々新開築調図面ノことく海老山モ地続キニ相成(略)
国郡志御用ニ付下志らべ書出帖(文政2年)

江戸時代に広がった塩田は住宅地に変わっていき、海水浴場だった南方も昭和以降陸地が広がっていった。
地名の由来については『五日市町誌』に

全山松におおわれており、海老の形をしているとして海老山と呼ばれた。別名を会論山というが、中古市がこの山麓で開かれ、人々群集して売買の声がかまびすしかったから名付けたという

と、二つの説が紹介されている。