元就墓所からの登山道の途中に、「右 嘯岳禅師墓 左郡山登山道」という道しるべ。
ここから墓への道はそこまで長いものでもないけれども、道は墓で行き止まりなので、城跡へ登る人にとっては正面を見ることがない。
洞春寺*1の開山である嘯岳鼎虎の墓は、天明8年*2に山口の洞春寺によって整備された。吉田村の「国郡志御用ニ付下しらべ書出帳」*3の「古跡之部」にこう記されている。
一、嘯岳和尚墳 洞春寺開基之由申伝候
五輪 石燈籠 一基
右嘯岳和尚ハ元就公の御導師の由にて則萩洞春寺より五輪并石燈籠三四十年已前ニ被相調候
その開基の人物についてはなじみがなさそうで大ざっぱな表現になっているけれども、三十年ほど前の、そこそこ新しい出来事の説明。