環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

上ヶ原砂防堰堤

「上ヶ原*1」は、安佐北区可部町中野。福王寺山東の鞍部から南に広がる傾斜面。
太田川に注ぐ帆待川は、今は小さな川だけれども、大きな砂防ダムを設けて土砂の流出に備える。
『国郡志御用につき下調べ書出帳』の「下中野村」の項に、帆待川はもともとは川幅が広く水量も豊富だったが、山からの砂が流れ出て川筋を埋めてしまったと記す。
それによって耕地が増え、423石余から498石余になった*2という。
その後「上ヶ原新開」を開発したことで503石余になった*3

堰堤が完成したのは昨年の10月。
工事に先立って、平成19年夏、谷の東側の「上ヶ原遺跡」が発掘された。

また、今年は「上ヶ原第34号古墳」の発掘があった。

*1:うえがはら

*2:寛永15年の地詰

*3:新開の分は享保十四年から本斗(本途物成)となった