環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

梅慶庵跡

山王社の傍らに石の説明板があり、西への道をまっすぐ登っていくと梅木平古墳へ。

石室開口部の隣に金属製の説明板がまぶしい(おもにフラッシュによって)。

広島県史跡 梅木平古墳
所在地 三原市本郷町下北方字梅木平
1949(昭和24)年10月28日指定
(略)墳丘上には仏像2躯が祀られたお堂があり、正徳5年(1715)の上北方村寺社并名所古蹟改帖には「梅慶庵」、梅木平古墳は「梅慶庵塚」と記されている。
三原市教育委員会
広島県教育委員会

古墳の詳細はとりあえず置いておいて、近世の記録にあらわれるのが「梅慶庵」。

墳丘上には小堂が一つと、それより小さな祠が一つ、ほかに石仏数基が小堂の正面にある。
上北方村の『国郡志御用ニ付下調書出帖』*1を見ると、村内の堂12か所のうちに「宮仕川観音堂 梅慶庵ト号ス」とある。他の観音堂に「慶祖庵」や「慶仙庵」の名が見える。

*1:翻刻:沼田文化研究会.1992(広島県立図書館の書誌情報で確認)