環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

「中・四国地方の占領軍拠点としての呉」2 呉の北辺地名尽くし


呉市街地から真北に約30キロのところに白木山*1が聳える。西の麓が白木町で広島市安佐北区の一部。町の中心地に芸備線の志和口駅がある。「口」であってここが志和ではない。
そこから三篠川の支流の関川に沿って南下すると志和に着く。そこは東広島市の西部。
志和の南方には東広島市を東西に横切る山陽本線が走る。直近の駅は八本松。駅の近くに米軍川上弾薬倉庫がある。
八本松の南の黒瀬町は平成17年2月東広島市に編入。呉市東広島市が隣接することになった。
黒瀬川に沿って南下すると呉市阿賀港にたどり着く。

しかしながら芸備線の志和口と阿賀を鉄道で結び四国まで船でつなぐ阿志線や呉線複線化計画は、戦争のため中止ないし中断となり、その後の呉市の発展に大きな障害を残した。
呉市制一〇〇周年記念版 呉の歴史』p257


そういう計画があったようだ。それが実現してもしなくても、結局「食糧営団支部玄米特別輸送隊」は必死でトラックを確保して八本松まで駆けていくのだった。
枕崎台風*2による当時の呉市の死者は1154人を数える。

参考

    • 呉市史編纂委員会『呉市制一〇〇周年記念版 呉の歴史』呉市 平成14

*1:889m

*2:昭和20年9月17日