環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

万民を利する水徳

家の守護神が蘇和神社として社殿を構えるようになったのが明治35年。境内の山口玄洞翁頌徳碑は、尾道市上水道創設三十周年記念として昭和30年に建立。

過去数百年来上水の不足に悩んできた尾道市は近時市勢の発展に伴い愈々その急を告げるに至ったので大正二年以来上水道敷設の計画を進めていたが市財政窮乏の折柄その資金調達に苦慮していた所ゝ十一年本市出身の山口玄洞翁は総工費百三十九万二千円のうち浄財百三万五千円を寄附せられた(略)
尾道短期大学長 田中稲穂撰
廣島大学教授 井上政雄書

ということによって、尾道市水道局の「尾道の水道の歴史」で「水道の恩人」として紹介されている。