環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

2007-03-01から1ヶ月間の記事一覧

回転方向

プロペラの冠に書かれているのは、 時計回りの矢印の中に「締付方向」、 反時計回りの矢印の中に「プロペラ廻転方向」の文字。*1 扇風機やら丸鋸やら調整ダイヤルなんかも同じように、どっちに回せばどうなるかなんて普段見慣れてはいても、こういう標示がき…

翼の禁止標示

写真は大和ミュージアム展示機の尾翼部分。赤で「サハルナ」とある。 航空自衛隊浜松南基地エアーパークの五二型では白で「サワルナ」とある。 主翼のフラップ部分には歩行禁止ラインとその中に「ノルナ」の赤字と「足踏」の黒字がある。プラモデルではデカ…

零式艦上戦闘機(後期)

昭和20年春、零戦最後の量産型となった六二型が作られた。五二丙型が基になった。 アメリカのサンジエゴ・エアロスペース・ミュージアムの復元機にはステンシルされた銘板が残っていて、 型式 零式艦上戦闘機六二型 製造番号 中島第23186號 製造年月日 所属 …

亀山神社標柱

標柱や顕彰碑など、各所で浅野長勲の揮毫を見ることができる。画一的ではないので目立つ。 右に「四海欽風」左に「威恩光洽」とあるのは、呉市の亀山神社に昭和7年に建てられた標柱。願主は呉市本通十一丁目の人。本通は海岸近くの一丁目から北へ十五丁目ま…

浅野長勲公頌徳碑(部分)

饒津神社拝殿の脇にある「淺野長勲公頌?碑」。 碑銘は公爵一條實孝の書。長勲より38歳若い*1。故人の書に負けないくらい肉厚な線。太さに合った彫りの深さでもあるし。 裏面は廣島縣知事の相川勝六*2による顕彰文が書かれている。宮崎県知事の時「八紘之基柱…

饒津神社社号碑(裏)

浅野長勲は昭和12年に96歳で亡くなる。 「饒*1津神社」社号碑は、廣島市が昭和15年11月長勲命合祀の記念として建てた。当時の市長は藤田若水。 この碑を建ててから70年後の平成22年*2が、饒津神社四百年祭となる。 広島市の政令指定都市移行30周年でもある。…

饒津神社「標縄柱銘并序」碑

藝藩祖浅野長晟の父長政は慶長16年*1に亡くなった。明治43年*2、その三百年の祭礼にあたって標縄柱を奉納、浅野鷹羽の紋と奉獻の二字が参道左右に聳える。銘は四字句の韻文。 維厥高矣 漸漸之石 ?*3爲雙柱 一十餘尺 建諸祠*4前 表臣心赤 自公捐館 年茲三百 …

「彌」が「弥」

こちらは饒津神社の参道脇。「標縄柱銘并序」 「臨啓碑」と同じく頼彌次郎の書。こちらでは「弥次郎」と書いている。「彌」の方が多少かしこまって礼装を着ている趣。 「爾」と「尓」はそれぞれ「璽」と「称」に含まれていて、常用漢字ならぬ常用字素とでも…

「臨啓碑」題額

題額を拡大。浅野長勲の題額で浮き彫り。下の本文は頼彌次郎の撰と書(陰刻)。 「行啓碑」や「行啓記念碑」と呼ばれる碑は多いが*1、「臨啓」で検索してもここ以外の碑が見当たらない。似た語では「御臨」はあった。明治天皇の「臨幸記念碑」は各所に見られる…

梅林の二碑

木々の間に立つ二つの石碑。南から『臨啓碑』と『縮景園行幸記』。 写真の『臨啓碑』は、大正11年3月の貞明皇后行啓を記念してのもの。筑紫香椎宮へ詣でて「御摂津艦」で還啓、広島では大本営遺址と縮景園を訪れた。浅野侯爵らと臨瀛岡や跨虹橋など園内の名…

庭園の梅林

縮景園の梅林は池の西、調馬場跡に沿って広がる。 水前寺成趣園*1も流鏑馬の馬場に光復梅園がある。 このほか梅林を持つ主な庭園は以下のよう。大名庭園の尚武の気風の一面。もちろん武家だけではないが。 偕楽園*2・後楽園*3・曼殊院*4・栗林公園*5・兼六園…

竹梅の景

万葉集に載る、 「梅の花散らまく惜しみ我が園の竹の林に鶯鳴くも*1」 の歌は、天平二年、大宰府官人らの春の宴で詠まれた「梅花歌三十二首」のうちの一首。少監*2阿氏奥島の歌。写真の場所に鶯が居たかどうかは想像するほかない。鴉もいたかもしれない。 参…

「頼山陽とゆかりの文人たち」2 梅の景

平田玉蘊は「文化諸名家合作」に紅梅の絵を寄せた。 浦上春琴の「梅図」は月ケ瀬の梅を詠み、描いた。 江馬細香の詩「梅花」は山陽の批正を受けた。 詩文中では「楳」の字を用いる。 参考 『頼山陽史跡資料館開館十周年記念特別展 頼山陽とゆかりの文人たち…

「頼山陽とゆかりの文人たち」1 竹の景

資料館には中根金作の遺作の庭園があり、その内の中庭には竹と石が配されている。 見る位置によっては江馬細香の「墨竹図*1」に似ていなくもなく、平成七年の資料館案内の写真と比べると随分竹が伸びて密に茂っている。「蒼龍石に傍って蟠る」といった風情。…

「頼山陽とゆかりの文人たち」

場所:頼山陽史跡資料館 期間:平成17年10月19日-11月27日 展示資料 40点 1.頼山陽とその作品 頼山陽書「海田駅別聿庵詩」 頼山陽筆「耶馬溪図巻」 小川元瑞著「処治録」 2.山陽周辺の文人たち 田能村竹田筆・菅茶山賛「漁楽図」 頼春水・杏坪・山陽ほか筆「…