環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

「トンガ坊城遺跡」1 トンガ坊城跡

周辺の山城跡は『藝藩通志*1』などに記録されているが、このトンガ坊城は書かれていない。
『通志』の絵図を見ると、この遺跡のある上町屋村に城跡は描かれていないが、尾根の西には「新迫谷」、東には「大打迫原」と真宗の道場*2と社倉が描かれている。写真の竪堀は東側斜面にある。南北方向に郭が連なり、西側斜面が急。
東北方の大林村には川向こうに「三ヘン山城跡*3」と「イセ坪城跡*4」が描かれている。
南方の下町屋村には、東の川向こうに「王子城跡」「雨乞城跡」が並び、その南方に「高松古城山」を背後に持つ「熊谷氏土居屋敷跡」が描かれている。
同じく下町屋村の、現在可部バイパスのトンネルが通っている山塊には「門田城」「山根城」「ウ子ノ城跡」「観音城跡」と書かれている。多分「跡」を書き忘れたのだろう。
この遺跡と同じく『通志』に載っていない城は、大林村に「友近城跡」、下町屋村に「新宮城跡」がある。城跡が多すぎて網羅する気にならなかったのかもしれない。

とまあ、詳しい位置は文化財課-ひろしま昔探検ネットで地図をみるとよろし。

*1:以下、通志

*2:現在の専隆寺

*3:二遍山城跡

*4:伊勢ヶ坪城跡