環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

鐘のね響きて

第一次長州征伐にあたって、広島城下から近隣の村々への人夫動員の合図に寺院の鐘が準備されている。

(略)御城下元鐘ニ応し、一声ニ声三声与受継撞立元鐘止メ候ハゝ、勿論止メ方等聊も相違不致様取計可申、(略)
「城下近郊寺院に人夫繰出し合図の鐘撞きを命ずる達」『海田町史資料編』p116

明顕寺など安芸郡の寺院は「東組」、海蔵寺など佐伯郡の寺院は「西組」、沼田郡高宮郡の寺院は「北組」と一部「東組」。

海蔵寺:本堂・山門 海蔵寺:本堂・山門 海蔵寺:本堂・山門


海蔵寺の鐘楼門は文政9年建立で、爆風や台風などで傷みつつも平成12年に復元。戦中の供出で失われた鐘は平成17年に再鋳。


行者山中腹から草津の町を見下ろす位置。現代だとすぐ下を通る鉄道の音が頻繁か。