環藝録

写真でつなぐ広島風物記録

田中八幡神社の藤の木

社殿の裏手、境内社の稲荷のそばに白い説明板がある。天応町が呉市になってから十年後の設置。

呉市指定文化財 天然記念物 田中八幡神社のふじの木
幹回り目通り二m、高さ一五m、枝張り東南北二〇m。ふじの木としては稀に見る老樹である。
芸藩通志によれば田中八幡神社は文亀二年(一五〇二年)に勧請されているが、ふじの木は神社建立以前からあったと伝えられている。
樹令約四百年
昭和四十一年十月一日
呉市教育委員会

蔓がうじゃうじゃと絡まって高く広く伸びている。

藝藩通志』「巻三十九 安藝國安藝郡四 祠廟」に「八幡宮 大屋村本郷にあり、文龜二年壬戌、勸請といふ」とある。

これらの樹が五百年以上古いか、またはこの樹よりも前から藤の木が茂っていたということになるか。